株式会社Link-U 取締役 CFO 志村 優太様に、OLGA の導入背景や目的をお伺いしました。
貴社の業務内容をお教えください。
弊社は、静止画や動画などの大容量配信に特化したサーバープラットフォーム事業と、プラットフォーム上で展開されるサービスへのコンサルティング事業を、ワンストップで提供しています。オンプレミスサーバーを用いたプラットフォームの構築とコンサルティングをワンストップで提供している会社は珍しいかもしれません。
現在の法務部門の体制や、ご対応されている業務をお教えください。
法務関係については、コンプライアンス、ガバナンス、そして契約審査業務に対応しています。時間配分でいうと、契約審査業務には月あたりで25%くらいの時間をさいており、重たい案件がくると50%くらいかかってしまうこともあります。
契約書の取り扱い件数としてはそこまで多くないかもしれません。具体的な数字は控えさせていただきますが、新規契約と継続契約でおよそ3:2の比率で取り扱っており、類型としては取引基本契約や開発委託、保守契約などを中心に、コンテンツを取り扱うにあたってのライセンス契約や、出資契約なども見たりします。
少人数の体制で回しているため、契約案件の情報をしっかりキャッチアップできるかは大事で、取締役会だけでなく現場チームMTGにも積極的に参加しながら、案件について理解を深めるようにしています。
OLGA を導入するに至った、法務としての課題感をお教えください。
もともとGVA法律事務所が顧問先という経緯があり、その一環として OLGA をご提案いただきました。とはいえ、トライアルで利用してみて、きちんとサービスを評価しました。具体的には、リスクの指摘事項や条文の不足といったアウトプットを確認し、それらが分かりやすかったこともあって、導入するにしました。
OLGAを使ってみたご感想をお教えください。
契約書のレビューにおいては、やはりリスクが気になります。まずはOLGAを使って、どのようなリスクが指摘されるかを確認し、そのリスクの内容と気になっている点とが合致したら、さらに深く読み込み判断をしています。OLGAはリスクをきちんと指摘してくれている印象ですね。
OLGAで指摘される不足条文については、契約相手との関係性によって入れるべきではないケースもありますが、基本スタンスとしては積極的に不足条文を契約書に加えていき、契約相手から削除依頼がきたら、内容を再度検討する、というスタンスでリスクヘッジをしています。
導入効果をお教えください。
大きく分けて4つの効果を実感しています。
1.時間の短縮
これまではレビュー依頼がきてから返信までに2~3日を要していましたが、いまは当日中に返信できるようになりました。リードタイムの大幅な短縮です。弁護士にレビューを依頼する時間がそのままカットできました。
2.弁護士費用の圧縮
契約書レビューをする比率として、弁護士60%、自社40% だったのが、OLGA を使いだしてから逆転しました。結果として、GVA法律事務所さんに支払う金額は減りましたね(笑)。
3.不安の低減
特に相手型の契約書ひな型ベースだと、リスクが潜んでいないか、ちゃんと気付けるか、という不安はどうしてもつきまといます。そうした契約の場合、これまでは顧問弁護士に依頼するだけが選択肢でしたが、いまは OLGA を使うことで、契約リスクを網羅的に把握することができ、契約書面の細かい一言一句に気を張る必要性がだいぶ減りました。
4.ストレスの軽減
単純にレビュー業務へのストレスがだいぶ減り、効率よくレビューできるようになったと思います。安心して締結できるという点は気持ち的にすごく楽になりますね。
OLGAに対するご要望や改善点、ご意見などをぜひお聞かせください。
いまでも充分に対応している契約類型は多いのですが、欲を言いますと、あらゆる契約類型に対応してほしいな、と思っています。見たことがない類型の契約書が来ると対応するのに時間が掛かりますからね。
事例を読まれている方に向けて一言お願いいたします。
人間と違ってAIは見落としがほとんど無く、決まった業務をきちんとやってくれます。属人化せずに同じインプットに対して同じアウトプットがでてくるのは、法務部員にとっては安心感につながり、結果として業務効率が大きくアップします。
契約書レビュー業務をツールでサポートするのは、業務効率を高めるためには有用な選択肢だと思います。