石井|高畑法律事務所 代表弁護士 高畑 富大先生に、OLGA の導入背景や目的をお伺いしました。
貴所の業務内容や得意分野についてお教えください。
石井|高畑法律事務所は、ベンチャー/スタートアップやクリエイター、アーティストへの支援を得意としている法律事務所です。
新規ビジネスのリーガルチェックから、契約書・利用規約・プライバシーポリシー等の策定・運用支援、商標や特許等の知財戦略、訴訟対応など、クライアント様からのご相談に幅広く対応しています。
現在の契約書レビュー体制やその頻度について、お教えください。
クライアント様からの契約書レビュー依頼は、1日1通くらいは見ている印象で、毎月およそ2~30通くらいあります。類型としては、NDA・業務委託契約を中心に、商標・意匠に関する契約書などもよく見ています。
OLGA を導入するに至ったきっかけをお教えください。
弁護士はクライアントワークですから、突発的に急ぎの依頼が入ったり、複数のクライアント様からの依頼が重なってきたりすることは常です。そういうときも確実に、丁寧に業務をこなして、クライアント様に成果物をお戻しするためにも、日々の業務をどうすればもっと効率的にこなせるかは常に意識しています。
また、AI契約書レビューサービスが業界で話題になりつつあり、弁護士が使えるAIは実際どういうものなのかを知ってみたい、という気持ちもありました。そのようなところに、OLGAの存在を知り、「クライアント様に返す“品質とスピード”の両方がアップするのでは?」と考え、導入することにしました。
他のサービスとの比較はされましたか?
じっくり比較したわけではないのですが、使い勝手と価格の2点は、OLGAとそれ以外に話題に上がる2つのサービスと比較してみました。
その結果、OLGA 以外のサービスは、そもそも費用感が合わなかったり、安くても使い勝手や提示してくるアウトプットがいまいちだったなかで、OLGAは、費用感やアウトプットの品質、使い勝手もよかったので、導入することにしました。
あと他にも、弁護士法の観点から、サービス事業者のAIの学習のために使われることはない、という説明をうけたことは安心でした。サービスをつかうために契約書内の企業名や目的、ビジネス条件などの匿名化を毎回行う煩わしさが無く、日々の利用に精神的障壁を感じなかったことも、OLGA を選んだ理由ではあります。
OLGA を触ってみたご感想をお教えください。
Word上で直接使えるサービスという点は、言葉にする以上に、実際に使ってみるとその便利さに驚きました。
また、OLGA を導入したての頃は、OLGA を起動した後にレビューであてるプレイブックを自分で選ぶ必要がありましたが、最近のアップデートでAIがプレイブックを提案してくれるようになりましたね。そのおかげでさらに便利になりました。機能追加や改善がスピーディで驚いています。
肝心のAIのレビュー結果についても、提示してくる情報量・内容の質ともに網羅的で、「抜け漏れ」を充分防げる内容だと思います。
私の OLGA の使い方は、一般的にAI契約書レビューサービスを使っている方とおそらく逆で、「最初に自分自身でレビューして、2ndレビューでOLGAを使用する」という順番です。これには理由があって、初期に1stとして GVA assist を使ってレビューしてみたところ、OLGA が提示してくるリスクや抜け漏れの一覧を見て「あ、これは自分で先にレビューしないと、OLGA がバイアスになるな」と感じたためです。
なので、まずは私がレビューして「クライアント様のビジネスにとって、これが必要、これはリスク」という点を洗い出した上で、OLGA で「抜け漏れがないか」を検知してもらう、という使い方に至りました。
具体的な導入効果があればお教えください。
これまでは、一緒に事務所を経営している石井弁護士に2ndレビューを依頼していましたが、石井弁護士にももちろん業務や予定があるため、どうしても1営業日より多くの時間を顧問先へのフィードバックに要してしまっていました。
OLGA を使い出したことによって、一人でもダブルチェックができる体制になり、私自身でレビューが完結するようになったため、場合によってはレビュー依頼を受け取ってすぐにレビューが完了し、クライアント様にスピード感をもって返答できるようになりました。
あとは、ドラフト作成機能は、CD-ROMや参考書籍から「写経」する無駄な時間をなくしてくれる良い機能ですね。用意されているひな型がとても豊富なので、契約書ひな型作成案件を1~2件こなしたら、導入にかかる費用が充分ペイするのでは、と思うくらいです。
OLGA に対するご要望や改善点、ご意見などをお聞かせください。
契約書という性質上、テキストがメインになるのは仕方ないと思いますが、OLGA のレビュー結果のどこを重点的に見てレビューすればいいか、もっと柔軟に絞り込めたりするような改善に期待です。
あとはやはり、一定数の依頼はPDFでくるケースがありますので、PDFにも対応するのを期待しています。
※編集部注:2021年5月、Webブラウザ版リリースに伴い、テキストありのPDFに対応しました。
事例を読まれている方に向けて一言お願いいたします。
OLGA を導入したことで、「クライアント様のための契約書レビュー」がとても効率的に行えるようになりました。
クライアント様のことをしっかり理解して、クライアント様のためになる顧問業務は、やはり人間である私達弁護士にしかできないことですし、AIはそこまでできません。
AI契約書レビューサービスは私達弁護士にとって競合でもなんでもなく、いわばアシスタントで、使いどころによって大きな価値を生み出します。
顧問先に付加価値の高い支援と高品質な成果物を提供したいとお考えの先生にとって、OLGA はコストパフォーマンスの良い契約書レビュー専門アシスタントのようなものです。ぜひ一度お試しいただいてみてはいかがでしょうか。
※高畑先生には OLGA のご活用状況を解説いただくセミナーにもご登壇いただきました。要点を5分ほどにまとめた動画をぜひご覧ください。